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執筆者の写真T. Abe

AIメモテイカーFathomが1,700万ドルを調達

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Fathomは、会議用のAIメモ作成ボットとしての役割を果たすスタートアップだが、他の多くのツールが存在する中で際立つ存在となっている。同社は2020年に創業し、2022年初頭に470万ドルのシードラウンドを調達。そして、今回発表されたシリーズAでは、Telescopeが主導し、1,700万ドルを調達した。その中で200万ドルはユーザーからのクラウドファンディングを通じて集められたという。


Fathomの成長は著しく、過去2年間で収益は90倍、利用率は20倍にまで達している。ただし、この成長はもともとのベースラインが低かった可能性もある。とはいえ、現在8,500社以上の企業がFathomのHubSpot統合を活用していることから、利用者の関心が高まっていることがうかがえる。


CEOであるリチャード・ホワイトは、AIが進化するタイミングを見越して、Fathomを構築してきたと語る。2020年の創業当時、AIはまだそこまでの性能には達していなかったが、将来的にAIが高水準に達した際に、それを取り入れるための土台を作ることに注力してきたという。


特筆すべきは、Fathomが独自のAIモデル、もしくはオープンモデルの独自バージョンに依存している点だ。独自チームがAIモデルの開発や実験を行っており、この作業は一般的なエンジニアリングとは大きく異なるとホワイトは指摘している。モデル開発には失敗率が伴うため、短期的に完了するプロジェクトではなく、長期的な視点が求められる。


Fathomはこれまでに、フォローアップメールの自動作成や「Ask Fathom」というチャットボットなどの新機能を追加してきた。これらの高度な機能は、月額19ドルからの有料プランで提供されている。また、他の会議ツールとの競合については、ホワイトはあまり心配していないという。彼のビジョンは、すべての会議を一元化し、企業の意思決定における中心的な情報源となることだ。単一のプラットフォームに縛られず、会議後のタスクを含め、AIを活用して多くの業務を自動化することを目指している。


ホワイトはさらに、会議には未使用のデータが大量に含まれており、これを活用することで、企業に「アンビエントインテリジェンス」を提供できる可能性があると指摘している。営業チームが困難な質問に直面したり、競合他社の話題が頻出するような状況において、経営陣に適切なタイミングで警告を出すシステムを構築することが目標だという。


実際にFathomを試したところ、特に会議の要約機能が他のツールよりも優れていると感じた。他のツールが営業向けに特化したフローに押し込む傾向があるのに対し、Fathomは会議の種類に応じた適切な要約を提供し、会議の内容を章立ててスマートに提示する。その柔軟性が、多くの企業で評価されている理由の一つだろう。

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